移動平均線とは
移動平均線とはテクニカル分析のもっともよく使われる指標です。
直近の期間における価格(主に終値)を合計し、指定期間内で分割した値をチャート上に記したものです。
価格が平均かされているため、1日単位で見れば大きく上下している価格も、大きな流れで価格の推移をみることができるようになります。

移動平均線の計算式
移動平均線を構成する移動平均は下記の式で計算します。
移動平均線はこの値を繋いだ線になります。
C n= 終値(n日前の終値)※例:C1= 1日前の終値
N = 指定期間(5日,100日)など
移動平均 = (C1 +C2+….Cn) / N
この指定の期間という好きな期間を使用してもちろんかまいませんが、一般的にメジャーな期間(5,20,100,200など)を使用することの望ましくあります。
多くの人が意識している期間の方が反転ポイント、あるいはブレイクポイントとして機能しやすいからです。
移動平均線の活用方法
移動平均線は単純ながらトレードの活用方法は無数にあります。
ここではその性質の一例を紹介します。
価格は移動平均に収束する

移動平均から乖離した価格は、その後移動に収束する、つまり移動平均に近づくように価格が戻る傾向があります。
これは移動平均が、過去における売買の平均的な位置を表しており、多くの人にとって損益分岐点になっていることが理由として挙げられます。期間としてどの期間を選択するかにもよりますが、短期間に大きく移動平均から価格が離れた場合はよりその性質が顕著になります。
この「過去のトレードにおいて損益分岐点となっている」点から、移動平均線は価格が反発しやすいポイントとしてもよく使われます。これは収支がプラスマイナス0に近づいたことにより、含み損を抱えていた層の決済が増えたから、と考えることもできます。
トレンドを判定する

長期の移動平均はトレンド(相場の方向)を判定するのにもよく使われます。
移動平均線が上方向に進んでいれば上昇相場であり、逆であれば下落相場となります。
トレードにおいてはある程度トレンド沿った取引を方がトレードの成功率が高い傾向にあります。
インデック投資などが成功しやすい理由も、ベースとなる指標が継続して上昇傾向にあることが前提となっている場合がほとんどです。トレンド方向さえあっていれば、長期的には利益を出せる可能性が上がりやすくなります。
システムトレードにおける移動平均線の活用
上記の性質をシステムトレードにおいても条件として活用することができます。
「移動平均から一定以上の乖離がある」ことをエントリーポイントとして使用したり。
トレンド判定に移動平均の上がり下がりを利用したりすることもできます。
また損益分岐点として機能することから、価格が反転しやすいポイントでもありますので手仕舞いのポイントとしても活用することができます。
シンプルながら様々な場面で使用できるぜひ活用していきましょう。